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碧色天鵞絨

人混みを何も知らないような顔をして歩く。

まっすぐ前を見据えて揺らがぬように、踵を踏み出す。

 

純粋になりたい。

こんな街の汚い何かに穢される事のない純粋なものになりたい。

 

街を歩く。

人目なんて気にしない。

歌いながら歩く。

 

私は純粋になりたい。純粋で自由で、どこにも入らなくていい、凝縮されたものになりたい。

 

街を歩くと風に流された罪が肩に止まった。

 

ここは罪が溢れている。

 

純粋になりたいのよ、とどまらずに流れ続ける液体のようになりたいのよ。

 

目の端に車が走ってくるのが見える。

 

空が青いわ。

その青さに涙が零れた。